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中野JC ブログ

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昨年のLake Placidでは、アメリカの大会運営のあまりの違いに戸惑ったままあっという間に終わっただけでなく、最後にはメディカルテントに2時間強もお世話になり大変な幕切れでしたが、1年にせめて1レースは参戦しないと現役トライアスリートとして恥ずかしいので、今の家から2番目に近い(昨年のLake Placidは一番近い)ケンタッキー州ルイビルのレースに8/29に出場してきました。

ルイビルは競馬とバーボンで有名な町。空港を降り立ってみると、NYからたった2時間とは思えない日差しの強さに今回のレースの行方が心配になりましたが、参加経験のある人から聞いていたほど湿度が高く感じなかったので、そこは不幸中の幸いでした。ルイビルのコース紹介をしますと、SwimはDowntownのすぐ横を流れるOhio Riverを上流に向かって1/3、折り返して下流に向かって2/3です。このOhio Riverが見事なくらいにキタナイ。クロールで前に伸ばした指先が見えません。おまけに下流ということもあり、ちょっと匂う・・・。地上から見たらそこまでとは思えないほど濁ってました。一方Bikeはルイビルの町から郊外に16キロほど離れ、そのあと細かいアップダウンが続くコースを2周回の設定です。レンタカーでコース下見した時の印象は、調子に乗って前半飛ばすと後半間違いなく脚に来るな・・・、でした。最後のRunは、街中のまさに人通りが一番多い中から始まりまっすぐ南に向かって片道10Km下る2周回のコースです。一部の高架を除いては全くフラットなので、99%フラットと言って良いと思います。


さてレースのほうですが、まず今回の自分の目標を10時間切り、つまりサブ10に設定しました、昨年のLake Placidを踏まえBikeの練習量を他の2種目に比べ増やしたので、5:40から10分短縮で5:30、そしてRunはフラットコースに期待して3:20、Swimは維持して1時間、その他トランジション含め、きっかり10時間が目標です。
そのレースですが、SwimはIRONMANには珍しくタイムトライアル形式のスタートです。Ohio Riverのボート横付けの桟橋から2秒おきに2,3人ずつどんどん水に飛び込んでいく方式です。(感じとしては、スカイダイビングで、飛行機からダイバーたちが空中にどんどん飛び立つ感じ)。おかげでスタートバトルはほぼ皆無で、ブイさえ目指していれば自分のペースで自分の行きたい方向で泳げます。難点は、指先も見えないほど濁っているので、予期せずいきなり自分の左右前方に人が現れぶつかることです。またそのスタートは細い桟橋に事前に並んだ順番なので、午前7:00のスタートのために早々と6:00くらいから列ができていました。でも実は、これが驚く光景を眼にすることになるのです。
何かというと、Swimスタート前は皆さん誰でも納得するであろう、
IRONMANに本気の人はできるだけ良いタイムでFinishしたい-->となると邪魔がいない早いタイミングでスタートしたい-->そのためにはSwimスタートに早く列に並ぶ-->列に並ぶと直前のトイレに行く時間がない、とこうなるわけです。男性はお察しの通り背中を向けてその場で水分を放出するのですが、驚きの光景は、私の2人前にいたかなり真剣にIRONMANやっていると思しき齢30前後の女性が、なんと私の目の前で、おもむろに何の恥じらいもなくTri Pantsを脱いでしゃがんでその場で草木に水分を与え始めたのです!見てはいけないものを見てしまい、流石に眼のやり場に困り、あまりの大胆さに見ぬ振りさえも不要なくらいでした。が、そこに同じ場所に居合わせた他人のアメリカ人男性が『ごゆっくり・・・』と言いながらその人に背中を向けて周りの眼を遮るように壁になってあげて、それをきっかけに他3名が『壁にはもう少し横幅がいるでしょう』とか言いながら立ちはだかって簡易トイレを作ったのでした。Individualismがアメリカ人の国民性をあらわす言葉ですが(今回も女性はまさにIndividualismでした)、その女性をにわかに守った親衛隊たちの行動は、日本人の私でも考えが及ばない親切心の持ち主たちでした・・・・。


Swim1.jpgさてレースですが、Ohio Riverの下流向きの流れもささいなもので、結局いつも通り1時間かかってSwim終了。2/3の下りは多少川の流れでタイムが良いかなと期待していましたが、全く恩恵にあずかれなかった気がします。
Bikeは前半良いペースで進み4,5名をパスするもののBike1.jpg、Swim Upした1時間後の午前9時あたりからはもう刺すような日差しで、しかもコースには影が全くないのでじりじり照りつけ、体温もぐんぐん上昇し徐々にペースダウン。ました。家族が応援してくれた30マイル(48キロ地点)ではすでにボトル3本目に手がかかり、その後毎エイドでボトルを交換することになり、そのころにはそれまでパスした以上に抜かれていました。
特に計算外だったのは、塩分の補給。Bike2.jpg今回Salt Stickを試しましたが、この暑さに塩分補給の必要がとても高く、用意した6錠ではとても足りず後半80マイル(125キロ)以降は両足の大腿四頭筋とヒラメ筋が登りでもがくたびにつりはじめる始末でした。これはかなりしんどかったです。ちょっとペースを落としながらスポーツドリンクも足しになるだろうと思い、だましだまし痙攣する足をいたわりつつ何とか5:30でBike Finish。
さてRunですが、一番気温が上がるピークで、町の掲示板は約38℃。今回は内臓の調子が良くなくいつものようにがんがん補給が取れない(とりたいと思わない)調子だったので、Runの前半も補給に苦しみました。もう暑くて暑くてBikeで抜いていった人でも何名かは早速歩いていますRun2.jpg。歩いてはRunはおしまいなので、根性で歩くのだけはやめてかなりノロノロでしたが走り続けるものの、流石に補給を摂ってないのが徐々に効いてきて、ややガス欠状態に。これでは走り続けられなくなると思い、胃に押し込むつもりでPower Gelを摂るも、この暑さでホコホコに温まったGelはいくら水と一緒でもなんとものど越し悪く、残念ながらそのまま吐き出してしまう始末です。もうスポーツドリンクしかないと覚悟し、毎エイドでスポーツドリンク+水だけは欠かさないようにして我慢我慢で1周回を終了Run4.jpg。このルイビルのコースは、2週目に入るための分岐が、まさにIRONMANのゴールゲートの真横なので、『ここにゲートが見えてるのにこれからもう1周かよ・・・。』という憎たらしい演出をしてくれます。2周目になると周回遅れの人達でコース上にわんさか人が溢れ、かなり賑やかなコースになっていました。2周回目も飲み物でつないでいましたが偶然紙コップに入っていた氷の塊がとても美味しく感じられ、その次のエイドで氷だけをもらったらこれ大失敗。疲れているところに力いっぱいガリガリ噛んだので、一緒に舌の奥まで噛んでしまい一瞬にして口の中が大出血!吐き出しても吐き出しても心拍が上がっているのでなかなか血が止まらず、結局そのままゴール直前まで、走ったルートがわかる”血痕ランナー”となりました。
何とか我慢我慢我慢我慢我慢で走り続け、大勢の観客がいるルイビルのダウンタウンのど真ん中のゴールゲートにRun Part3:40でゴールに飛び込みました。合計タイム10時間21分、参加約2,600名中64位、エイジグループ490名中で11位でした。Goal1.jpg


ところで昨年この大会のKona Slotはエイジで12位までRoll Downで届いていたので、もしや、と思いながら、でも期待しすぎは禁物と言い聞かせ翌日月曜日のRoll Down会場へ。M40-44の発表になり、よーく聞いていると規定9Slot(490名も参加したので配分も多い)の割り当てのうち、すでに2SlotがRoll Overとのこと。自分は11位。つまり11-9=2。え、まさかRoll DownでKona行き!?などと考えている内に、"The second roll over slot for age 40 to 44 will be Hirofumi Ohshima" のアナウンス。やりました、ついにKona slot獲りました。まだ実感がありませんが、1ヶ月強でHawaiiその日なので、大会事務局におめでとうといわれつつもできるだけ早く飛行機とホテル押さえてね、と言われましたのが妙に現実的でした。


今回のレースを振り返ると、レース自体はBikeの弱さがまだまだ否めない厳しいレースでしたが、それより何よりマレーシア、長崎五島、レイクプラシッドに続いて4回目で念願のKonaへの切符が手に入り、身体の痛みも疲れも全て吹っ飛んでしまう最高の結果となりました。やはりどんなにきつくてもRunで歩かずに走り続ける、これが2分差で12位と明暗を分けた一番大きな要因と思います。


ハワイはもちろん嬉しいものの、また1ヵ月後にIRONMAN・・・・、とちょっと精神的にきついなーという感じですが、今回のハワイは”参加して完走することに意義あり”のスローガンのもと、記録ではなくEnjoy至上主義でゆっくりKonaの青空と風を全身で感じてこようと思います。

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